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可愛い「ひきこもり」を知って・・世風を思う・・

2009年9月30日天気は朝からしとしと雨・・

 月末の雨で、のんびりと過ごしています。息子は仕事で居ませんが、小さな孫二人と婆さんと若嫁と爺(小生)とで、雨を眺めながら、2歳半の悪戯坊主のすることを微笑ましく楽しんでいます。家族の安心感と言う暖かい世界に、小さな幸せがいっぱい溢れているのを感じています。

 さて、お題に「ひきこもり」を知ってと書き出しました。新聞配達のサブ仕事(アルバイト)をはじめてから、1年半になります。ベテラン配達人達は、小生と同じ年齢が多く、人生の苦楽を知った連中ですので、会話もスムーズでして和やかに、日々仕事をこなしています。若者達も多い会社ですが、彼らは退社、入社が結構多いですね。
 3ヶ月前からやってきた青年(21歳)は、自分から「ひきこもってました」と言う若者ですが、塵埃記に小生の感じたままを綴りましょう。

 彼が新しくやってきた時は、玄関のコンクリート階段に座り込み両足に、ボサボサの頭を埋めて、顔が見えない状態で蹲っていました。小生が、「おいっ、若者!お前の背中に貧乏神が乗ってるやないか・・」と言うと、顔を上げて、小生を見ましたが、覇気がありません、また目がオドオドして死んでいましたね。

 また、彼は「僕・・頭が悪いからー・・」と言いましたから、小生は、「心配せんでええ、自分から頭が悪いと言う奴に、ほんとに悪い奴はおらん、ここにはお前より出来の悪い奴らがいっぱい居るから、思い切って入ってゆけ・・」でした。
 こんなやり取りがありまして、彼は配達の仕事を始めましたね。ミスの連続で色々と注意を受ける毎日となりましたね。ですが会社では無口ですが、よく出来る若者が最初に彼の指導にあたった事も幸いしたのか、頑張りかけました。
 また彼は、小生が当番(配達漏れや雨濡れ等々の電話があると、お届けします)で居るときに、小生の座っている椅子のそばの地べたに座り込んで、朝まで(3時間半)一緒にいるようになりましたね。
 色々と家族のことや、自分の過去のことをぶつぶつと、小生に話しかけるのですね。ゲームばかりやって、ひきこもっていたようです。

 彼の話から、なぜひきこもったのかを考えました。彼が言う家族の話では、宗教家として奔走していた両親をほぼ同時に、中学時代に亡くしています。よく出来る兄弟達の中で、自分は出来が一番悪いとも話していました。
 その後、高校を卒業していますし、家族の中からは、これと言った「ひきこもり」原因を、小生は探し出せませんね。あえて言うなら、多感な時(独立しよう)に、同時に両親を亡くしたことぐらいでしょうかね。

 小生は、彼が高校卒業してからの社会(職場)との出会いで、乗り切れなかったのではないかと思います。田舎の中小企業に就職したようですが、ミスが多くて、主任(女性)によく叱られました。と言ってました。また、ミスの始末書を主任が上司に報告して、彼女が怒鳴られて、彼に怒りが戻ってきたようですね。
 そうこうしている内に、周囲の皆から「邪魔者、頼りない奴」と言う目線が大変に気になったようです。そのことで、退社したそうです。
 今でも、周囲から邪魔者扱い目線や誰かが僕を冷ややかに見つめていると言う錯覚(被害妄想)を感じているようです。

 会社で、いろんな若者を見ます。自信満々で虚勢を張る(辞めてゆきます)。曖昧に嘘で逃れて仕事を誤魔化す(ベテラン達から馬鹿にされています)。頭もよく、仕事も速い(無口で、人生の要領が悪い)。現場の仕事が出来ないのに、出来るように背伸びをしている(いつかは疲れるかもです。ベテラン達は泳がせています。)

 小生は、なぜか彼が大変に可愛いです。まだ大人になりきっていない。汚れを知らないからですね。純粋無垢と言った感じがしますね。彼に、「新聞配達は、一人でやる肉体労働だ。誰のことも気にすることはない。こんな単純で純粋な仕事で稼げるところはない。ストレスなんてない仕事だ。先ずは確りと仕事を覚えて、自分に自信をつけなさい。」と励ましています。

 両親が居なく、引き篭もっていましたから、貧しかったのでしょう。最初は、みすぼらしい姿でした。これは大人達から、虐められるだろうと思い、小生は「給料がでたら、髪を短くしてこい、作業服を揃えなさい。」と言いましたら、その通りにしてきました。驚きましたよ。可愛い顔をしているのですね。目も少しですが輝きだしていました。
 彼に化粧させて、女装させたら、会社の女子事務員も到底及ばないくらいですよ。まあ言い直せば、なよなよしていることになりますね(笑)。自信と体力をつけて、美青年になる日が来ると良いなーと思いますね。

 もう3ヶ月経ちました。まわるコースも、また一軒一軒のお家まで頭に入ったようです。カブで、まわっている様子を見ました。子供ですね。家が建て込んだ場所では、曲乗り(カブをまたがずに、スカートはいた女性が馬に乗るように半身乗り)して、次々配ってますよ。小生は、危ないから止めろと怒鳴らず、こいつは、仕事に工夫を凝らしているなー・・ひょっとして、大化けして素晴らしい配達人になるかもと思いましたね。

 でも、まだ昼間は「ひきこもり」ですね。自信をつけて、周囲の目が気にならなくなると、昼間も元気に出てゆけるようになると思いますね。両親が居ませんから、早々に独立心を養う必要がありますからね。

 世風を思うにですが・・「ひきこもり」が多い世です。純粋無垢な汚れを知らない若者が、社会に出れない世風を感じますね。あまりにも、資本主義が行き渡り、競争社会になり、即戦力でまかなってゆく企業。
 じっくりと大人社会になじませて、また社風になじませて、後々に大きな戦力となるように育てられない社会を感じますね。
 要領がよく、よく出来る奴が優先と言う格差社会も感じますね。この優先は、小生の経験上からは、疲れますよ。走らせる社会ですからね。太さを感じず、繊細さを感じ脆い気がしますね。

 小生が見ている「ひきこもっていた若者」も、新聞配達と言う単純な肉体労働ですが、嘘や汚れや競争(足のひっぱりあい)や強欲も沸かない世界です。ですが、立派に社会の一員となりうる仕事です。
 新聞屋業務で、配達は一番最後の仕事となりますが、営業からはじまって、広告折込、毎日新しい新聞がやってきます。準備から後片付けまで考えると、奥の深い仕事がいっぱいですね。

 「ひきこもり」の青年達に言いたいです。単純な肉体労働や、農作業等々が嫌われていますが、奥が深いものですね。自分ひとりでも、切り開いてゆける要素も沢山あります。思い切って飛び込んでみてはと、戯言を落として長々の駄文を閉じたいと思います。

 もう一つ付け足すとすれば、田舎の新聞屋だからかもです。汚れが嫌いな若者よ、田舎を目指せと言いたいです。政治が悪かったのか、現在の田舎は疲弊していますが、素敵な若者達が活躍すれば活性化すると思いますね。地方の時代がやってくると思いたいですね。
 ストレスいっぱいの汚れた都会で、引き篭もっているよりは生き甲斐があると思いませんかとも、落としておきましょう。

その素敵な田舎の今の季節を貼り付けておきましょう。
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